妊娠中も病気から赤ちゃんを守る免疫力!腸内環境がポイント

妊娠中も病気から赤ちゃんを守る免疫力!腸内環境がポイント

みなさんは、免疫力についてどれくらい知っていますか?
免疫力はママや赤ちゃんを病気から守ってくれる力です。
そして、その力はママが育んでいきます。
今回は、妊娠中も病気から赤ちゃんを守る免疫力と、腸内環境との関係をお伝えしていきます。

ママと赤ちゃんの病気と闘う免疫力

可愛い赤ちゃんが誕生してから、パパとママは全力で赤ちゃんを守らなくてはいけません。
病気に負けずに、健やかに育って欲しいという想いは、すべての親の願いだと思います。
そのため、外出を極力避けたり、赤ちゃんの使うあらゆるものや抱っこする人たちにも殺菌をお願いするママも多くいます。
ですが、実はそれは逆効果かもしれません。
赤ちゃんだけでなく、家族の健康を守るためにも、あやふやな知識ではなく、きちんとした知識が必要です。

免疫力ってなに?

「免疫力」とは「自然治癒力」のことであり、備わっているものではなく育むものだということを忘れないでください。
免疫力について理解が深まれば、どうして毎日の食事が大切なのか、どうして母乳が良いのかがわかってくると思います。

現代人は免疫力が低下している

人の身体にウィルスが侵入してくると、身体の防御システムはウィルスを死滅させようとします。
この力が強ければ、死滅することができますが、弱いと風邪や肺炎などにかかってしまいます。
産後はもちろん、妊娠中も流産の原因となる胎児感染を防ぐためにも、パパとママは風邪を予防しなくてはなりません。

ですが、現代人は乱れた生活習慣やストレスによって免疫力が低下していると言われています。
例えば、麻疹(はしか)に二回かかってしまったり、昔の脅威であった結核に高齢者が再び感染しているなどのニュースが続いているのです。

とはいえ、すべての菌が有害だ、というわけではありません。
私たちの肌や口、腸にはたくさんの微生物が住んでいて、私たちの健康をサポートしてくれているのです。
有害な菌を殺菌・抗菌することは大切なことですが、身体に良い菌まで殺してしまうのは考えものです。
免疫力を知るためにも、まずは私たちの身体に住んでいるたくさんの微生物、とくに「腸内細菌」について知ることが大切です。
さらには、腸内細菌も3歳までにその基盤が決まってしまうのです。
では、一体いつ身体にやってきて、どのように住んでいるのでしょうか?

免疫力と腸内細菌の深い関係

複雑すぎて難しい印象の免疫力。
ですが、赤ちゃんの免疫力を高めてあげるのはママだけです。
ポイントをしっかり押さえて、赤ちゃんの健康を守ってください。

腸内細菌の働きを知ろう

免疫力を作る細胞の70%は腸内にあります。
そのため、腸は身体の外と中を隔てる入口の役割になっています。
そして、免疫細胞を元気にして病気に打ち勝つためには、腸内細菌の働きが欠かせません。

腸内細菌は私たちの食事を栄養源として生きていますが、その代わりに人が体内で作り出せないビタミンや有機酸などの栄養素を作ることで、私たちの健康を支えてくれています。
それ以外にも、免疫系を刺激することで病原菌への感染を防いだり、交感神経や副交感神経の調整も行なっています。
私たちと腸内細菌は相互依存関係にあるのです。

悪玉菌と善玉菌

腸内細菌には悪玉菌と善玉菌がいると言われていますが、どの細菌が悪玉か善玉か分けることは難しいようです。
例えば、ニュースなどで問題視されがちな「大腸菌」も、O157の問題で有害なイメージが定着してしまいましたが、実は大半の大腸菌は無害で、むしろ人間が欠かすことのできないビタミンを生成する働きがあるのです。
同じようにピロリ菌も胃がんの原因として有害なイメージが強いと思いますが、食欲に関係するホルモン調整を行なっていると考えられています。

腸内細菌は1000兆個!

腸には脳の次に神経が集まっている臓器で、幸福ホルモンである「セロトニン」の95%が腸で作られています。
そのため、「第二の脳」とも言われていて、免疫力だけでなく、心の健康にも大きな影響力ももっているのです。

その腸に住んでいる腸内細菌は数100種類以上、なんと1000兆個もいるのです。
身体の他のところにいる細菌の数と比べてみても、肌が1兆個、口が1兆個、膣が1兆個と、腸には実に多くの細菌がいることがわかります。
全部の微生物を集めると、なんと体重の1〜2kgにもなります。

「食事からの栄養吸収」と「人間が作り出すことのできない栄養素の生成」を腸が行なっていると考えたら、腸のコンディションが体内の栄養状態にどれだけ影響を与えているのかがわかると思います。
腸の健康は、人の健康の基礎とも言えるのです。

一人一人違う腸内細菌

腸内細菌たちは栄養を生成したり、神経やホルモンの調整も行なったりしています。
ですが、この腸内細菌は一人一人異なる構成になっているのです。
例えば、肥満の人には肥満になりやすい腸内細菌が多く住んでいることがわかっているのです。

腸によい腸内細菌ってなに?

体に老化のひとつに「腸内細菌の環境の変化」というものがあります。
変化することで免疫機能が低下し、感染症にかかる可能性が高くなってしまいます。
腸内環境を整えることは、若さと健康を保つ上でとても大切です。
だからと言って、乳酸菌などの腸によい菌を食事などでとったとしても、大人になってから取り入れた乳酸菌は、実は腸に定着しにくいことをご存知でしたか?

乳酸菌とビフィズス菌

「ビフィズス菌=乳酸菌」と思っている人も多いのではないでしょうか。
どちらも人間の腸の中に存在する善玉菌で、ヨーグルトや乳酸菌製品などに使われていて、整腸作用という面では同じ働きを持ちますが、違うものなのです。
私たちの腸(大腸)には、ビフィズス菌が優勢菌として住んでいて、ビタミンBやビタミンK、有機酸をつくり、免疫力を調整しています。

乳酸菌は3歳までに!

大人になってから乳酸菌を摂ることが、まったく無意味ということではありません。
食事などで摂った乳酸菌は、腸内細菌を刺激することで、一時的に免疫力を高める作用はあります。

では、いったい何歳までであれば、乳酸菌が腸内に定着するのでしょうか?
実は、それは3歳くらいまでと考えられています。
産まれてから3年間は、腸内環境の一生の基盤を作っているとても大切な時期なのです。
そのため、様々な微生物に触れるためには自然豊かな環境で遊ぶことや、発酵食品を食べることは、将来子こどもが病気に負けない身体を作るためにも、とても重要なことなのです。

腸内細菌はどこからくるの?

実は、赤ちゃんはお腹の中にいるときは無菌状態。
いったいいつ赤ちゃんのお腹の中に菌が定着するのでしょうか。
実は、それが免疫力の始まりなのです。

衛生環境が良すぎるのも考えもの

お腹の中にいるときの赤ちゃんの腸内環境は無菌状態です。
そこから、いったいどのようにして1000兆個もの腸内細菌が定着していくのでしょうか。

赤ちゃんが初めて菌に触れるのは、出産、つまりママの産道を通るときです。
産道にいる約1兆もの菌の中を通り産まれてくると、今度は取り上げてくれた医師や助産師の肌や衣服についている菌、空気や器具についている菌、さらにはママとパパの肌に住んでいる菌に触れて、どんどんと身体に取り込んでいきます。

このため、産道を通ることのない帝王切開と自然分娩での赤ちゃんでは、腸内細菌の構成が違ってくるのです。
また、帝王切開の場合は、抗生物質を投与される影響もあり、赤ちゃんの腸内細菌が定着されにくくなるリスクがあります。
そのため、3歳までに発酵食品を意識して与えるなどしてあげてください。

ビフィズス菌が赤ちゃんの腸を守る

産まれてきてからすぐに定着する菌が、全て良い菌とは限りません。
そのため、有害な菌から赤ちゃんを守る必要があります。
その役割を果たしているのが、ビフィズス菌です。
授乳によって、生後2日目以降にビフィズス菌は増え始めて、1週間後には、なんと全体の90%を占めるようになります。
元気に産まれてきたら授乳を通して、まずは赤ちゃんの腸内環境を良くしてあげましょう。

乳幼児期は食生活と生活環境が大切

私たちの腸内細菌の構成は、一生を通して少しずつ変わっていきます。
とくに最も大きく変わるのが離乳前後の時期です。

腸内細菌は、私たちが食べている食事をエサに暮らしています。
そのため、赤ちゃんが母乳で育っているときと、離乳食が始まったときとでは、腸内細菌の種類が大きく変わります。
母乳のときはビフィズス菌が約90%を占めていますが、3歳ごろになると約10%まで減ってしまいます。

また、食事と同じくらい大切になってくるのが生活環境です。
赤ちゃんは成長するに従って、環境中の多くの菌と接触して、身体に取り込んでいきます。
いろいろな場所に行き、いろいろなものに触れて育った子どもは、いろいろな菌に触れるため免疫力も高まり、アトピーや喘息のリスクが減ると言われています。

母乳と粉ミルクはどちらがいい?

母乳と粉ミルクには、どちらもメリットとデメリットがあります。
粉ミルクなどの人工乳は飛躍的に進化して、栄養面だけで言えば母乳にほぼ近い状態に近づいてはいます。
ですが、まだ完全に母乳の代替として利用できるわけではありません。
なぜなら、母乳には人工乳には入っていない、赤ちゃんの免疫力を高めたり、ビフィズス菌を増やすための多くの成分(感染症予防、栄養吸収補助、抗炎症作用、細胞障害の修復、自然免疫強化などを行う成分)が含まれているのです。
これらを人工乳で得ることは、とても難しいことなのです。

ただし、デメリットもあります。
完全母乳の場合は、ママの食生活・栄養バランスの影響を大きく受けることになります。
さらには、人によっては特定の栄養素を作り出す酵素が生まれつき少ないといった、遺伝子上の問題もあります。
このような食事や遺伝子によってムラがないのが人工乳のメリットでもあります。
基本的には母乳中心が望ましいと言えますが、上手に人工乳も利用できると良いかもしれません。
母乳育児のための食生活については『妊娠中の食事が産後にまで影響?母乳育児に備える正しい栄養摂取とは?』を参考にしてください。

腸内環境を整えよう!

ママと赤ちゃんの腸内細菌

赤ちゃんがママから受け取る贈り物の一つに、微生物があります。
出産の際、赤ちゃんはママの産道に住む膣内細菌を受け取ります。
また、肛門などからは腸内細菌も受け取っています。
そのため、出産直後から赤ちゃんはママから受け取った菌が腸内細菌として住み始めます。
さらには、膣内細菌のバランスは腸内細菌のバランスに影響を受けるとも言われています。
そう考えると、できるだけ腸内環境を善玉菌が多い良い状態に保つことが大切になってきます。

ですが、日本人女性の約5人に2人を悩ましている便秘。
妊娠中期以降にもなりやすい便秘は、悪玉菌優位な腸内環境になってしまいます。
妊娠前から腸内環境を良い状態にすることは、免疫力も高まり、妊娠中の感染症予防にもつながります。
最近では、子どもの便秘も増えてきていますが、子どもの腸内環境を守るためにも、まずはママがしっかり整えていきましょう。

発酵食品を食べよう!

腸内細菌の状態をよくしようと思ったら、毎日、発酵食品を食べることが一番です。
日本には昔からの発酵食品がたくさんあります。
なかでも納豆は栄養が豊富で脂肪も少なく、肥満の割合が増えている現代人にはぴったりの食品なのです。
それ以外にも、味噌や醤油、鰹節、漬物など、実は日本食は発酵食品によって成り立っているほどなのです。
発酵食品は、元の食材よりも栄養価が高まり、私たちの大切な栄養源になりますので、毎日の食事に必ず1品入れるようにしましょう。

そもそも発酵食品とはなに?

食品に微生物が加わり、発酵という現象が起こります。
微生物は発酵によりたくさんの栄養成分を作り出し、食品の中に閉じ込めてくれます。
つまり、発酵によって食品の栄養価が大幅にアップするのです。
例えば、同じ大豆でも、ただの大豆と納豆では、納豆の方が断然栄養価が高くなります。
日本人には昔から健康維持のために、発酵食品を食べているのです。

腸内細菌にとって発酵食品は栄養源

発酵食品を食べることで、腸内細菌の微生物にも食事が供給することができるので、効果的に腸内細菌を増やすことができるのです。

腸内細菌を元気にする

腸内環境を良くしようと新たに食事で乳酸菌などを食べても、大人になってからはさほど定着はしません。
それよりも、今、腸内に住んでいる1000兆個の腸内細菌を元気にすることの方が大切です。
そのためにも、毎日納豆やキムチ、味噌、漬物などの発酵食品を食べるようにしましょう。

腸内環境悪化のサインは?

腸内環境が悪玉菌優勢になると、腸内のたんぱく質やアミノ酸を腐敗させて、インドールやアミンといった有害物質やガスを発生させます。
これらは、口臭や体臭の原因となるため、気になった方は腸内環境の悪化が原因かもしれません。

同じ食生活でも同じ栄養状態にはならない?

私たちは食事をとることで栄養を得ていますが、これらの栄養素だけが、身体の栄養状態を決めているわけではありません。
ビタミンB・K、ビオチン、有機酸などの多くの栄養素は腸内細菌によって作られているのです。

さらには、食事をしたときの栄養素を体内に取り込むのは腸で行われ、また、食事は直接腸によって吸収されるのではなく、腸内細菌に分解されてから取り込まれます。
腸内細菌は一人一人違うため、例えば特定の腸内細菌が住んでいるかいないかによって、体内に吸収される栄養素の種類や量にも個人差があるようです。
そのため、同じ食事をしていても、腸内細菌によって体内の栄養状態が変わってくるのです。

腸内環境にとって大切な5つのこと

極端な食事制限ダイエットは悪影響!

日本の若い女性には、糖質制限ダイエットなどの食品を制限するダイエットが目立ちますが、このことは腸内環境を悪くする恐れがあります。
腸内細菌のエサは、私たちが食べている食事であり、なかでも糖質は腸内細菌にとっては欠かせない栄養源でもあります。
糖質の摂取量が減ると、善玉菌も減ってしまうこともわかってきています。
大切なのは、「食事のバランス」と「適度な運動」です。

殺菌と抗菌は適度に!

子どもにとって衛生的に良くないと理由で、砂場などが減ってきていますが、行き過ぎた殺菌と抗菌は免疫力を上げてくれるチャンスを奪ってしまう可能性もあります。
だからと言って、放置することはもちろんよくありません。
例えば、携帯電話やパソコンのタッチボードは、熱で菌の温床になりますので、定期的に消毒が必要です。
また、妊娠中に生ものを食べると、稀ですがトキソプラズマに感染するケースがあります。
これは食べない対策しかありませんが、殺菌と抗菌は適度にしましょう。
胎児への感染症については『赤ちゃんへの影響は?妊娠中に予防したい10の感染症』をご覧ください。

オリゴ糖はビフィズス菌の最高の食事

オリゴ糖とは、3〜10個の糖が結合した多糖のことです。
実はこのオリゴ糖には、ビフィズス菌などの善玉菌を増やす効果があることがわかっているのです。
とくに有名なのはフラクトオリゴ糖とガラクトオリゴ糖で、こうした善玉菌を増やす効果のあるものを「プレバイオティクス」と言います。
発酵食品の中にも、微生物が作り出したオリゴ糖が含まれていて、善玉菌を増やす効果がありますので、積極的に食べるようにしましょう。

腸は第二の脳

腸には脳の次に多い数の神経細胞が張り巡らされていて、腸と脳は神経を通じてつながっているのです。
マウスの実験では、腸内細菌の状態によって、脳の遺伝子の作られ方や、学習や行動にも違いがあることがわかってきているようです。

腸内環境にも良いオメガ3系脂肪酸

オメガ3系脂肪酸と呼ばれるDHAやEPAなどは、抗炎症作用を持つ不飽和脂肪酸として有名ですが、実は、腸内の潤滑剤としても働くため、便秘の解消など腸内環境をスッキリさせるためにとても有効です。
また、乳酸や酢酸、プロピオン酸や酪酸などの腸内細菌が作る有機酸は、脂肪酸の仲間でもあります。
質の悪い油の摂りすぎは、腸内腐敗の原因となりますが、オメガ3系脂肪酸などの良質な油は健康な腸内環境を維持のためにも欠かせない成分ですので、しっかり摂るようにしましょう。
DHAやEPAなどのオメガ3系脂肪酸のことについては、『妊婦もDHAが大切!赤ちゃんの脳の発育に欠かせないDHA・EPA』をご覧ください。

c95ffbd08b669f535f83df000895065f.dat
宮川修一

株式会社ベジタル 代表
ウェルネス・アンバサダー
2011年12月生まれと2015年5月生まれの男の子の父。サラリーマン時代にスープ専門店を経営。妻の妊娠を期に、子供の食育はお腹の中から始まっていることを知り、産前・産後の健康をサポートするマタニティスープを開発。プレママ・ママが住みやすい環境づくりを応援するためベビースタイル、群馬ベビー&マタニティフェスタなどを実施中。

編集部おすすめ商品

MATERNITY SOUP

妊娠中の栄養補給とマイナートラブルのために

マタニティスープ

妊娠中の食生活が気になるママに。
産婦人科 佐藤病院・妊産婦ケア専門の管理栄養士・お子さんのいるママの声から生まれた
妊娠中のママとおなかの赤ちゃんのためのスープです。

MATERNITY SOUP

妊娠中のママとおなかの赤ちゃんへの贈り物

マタニティスープギフト

これからママになる大切な人への妊娠祝いに。
妊娠中のママが元気に安心してマタニティライフを送れるように
家族や友人みんなで食生活をサポートするマタニティ応援ギフトです。

マタニティスープは妊娠中の女性たちととことん向き合って開発しました

最新記事