妊婦さんはお腹の赤ちゃんのためにも、毎日の口にするものに気を付ける必要があります。
また、普段は平気でも、塩分や糖分を摂り過ぎることで妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病になってしまったりと、妊婦さん特有の病気になりやすくなります。
母体の健康が損なわれれば、出産での様々なリスクも上がりますし、赤ちゃんの健康も損なわれる可能性が高くなってしまいます。
今回は、このようなリスクを避けるためにも、妊娠中の理想の献立(朝食・昼食・夕食)を妊娠時期別にお伝えします。
妊娠初期の理想の献立
妊娠初期は、つわりがあり、食べづらい時期。
無理することはありませんが、ビタミンB6にはつわり軽減作用もありますので、温野菜などで是非積極的に摂取してほしい栄養素です。
妊娠初期は無理しないで!
妊娠初期は、ほとんどの妊婦さんはつわりで食べられなかったり、逆に食べ過ぎてしまったりと、個人差があります。
ですが、無理にたくさん食べようとせずに、食べられるものを食べられるだけで大丈夫!
嘔吐が激しく、水分やミネラルが失われてしまうときは、水分だけでもしっかり補給しましょう。
妊娠初期に必要とする1日のエネルギーは、妊娠前に比べて+50kcalです。
2,000kcal(18〜29歳)
2,050kcal(30〜49歳)
たんぱく質を食べよう!
おなかの赤ちゃんの成長と、出産のための体力・筋力をつけるためにも、たんぱく質は大切です。
現代の日本人の食生活は、夕食にまとめてたんぱく質を食べる傾向がありますが、実はたんぱく質は1日3食に分けて食べると効果的に摂ることができます。
できる限り3食に分けて、理想は【朝食:昼食:夕食 = 4:5:3】の割合でとるようにしましょう。
おやつも大切!
おやつは「捕食」と言って、3食では不足してしまう栄養を補うたものものです。
とくに妊娠中はこれまで以上に鉄分やカルシウム、ビタミン、食物繊維などの栄養素が必要となるので、栄養たっぷりのおやつでしっかり補っていきましょう。
カロリーが気になる人は野菜を使ったおやつを手作りしてみてはいかがでしょうか。
朝食もしっかり食べよう!
最近は朝食を食べない女性が増えているようですが、やはり栄養・健康のことを考えると朝食は大切です。
とくに妊婦さん普段よりも栄養が必要になるので、しっかり栄養バランスを考えて朝食をとりたいものです。
とは言え、なかなか朝から時間をかけられないという人も多いはず。
そこで、妊婦さんの朝食におすすめなのが『温野菜サラダ』。
ブロッコリーやカリフラワー、ニンジン、アスパラなどを軽く茹でて、塩やオリーブ、お好みのドレッシングなどで食べてくださいね。
お酒は避けましょう!
妊娠の可能性が少しでもあるときは、お酒は避けましょう。
アルコールとその分解物のアセトアルデヒドという物質は、胎盤を通過し、ママと赤ちゃんのアルコール血中濃度が過剰になることで「胎児性アルコール症候群(FAS)」になってしまいます。
その結果、赤ちゃんに発達障害や行動障害、学習障害などの影響が現れ、また、乳児突然死症候群のリスクも6〜7倍も増加することがわかっています。
実は、40年前に比べて、女性の飲酒率は4倍に増加しています。
飲酒の習慣をなかなかやめられず、妊娠中に一度でも飲酒をしたことのある妊婦さんは半分にものぼり、7%の妊婦さんはそのまま飲酒をしていることが明らかになっているのです。
理想の朝食・昼食・夕食
おすすめ朝食献立
目玉焼き&野菜ソテー、玄米ご飯、レバーの佃煮、フルーツヨーグルト
おすすめ昼食献立
鮭と小松菜のパスタ、蒸しナスとトマトのサラダ、オレンジ、カフェオレ
おすすめ夕食献立
豚肉とかぼちゃのカレー風味ソテー、きゅうりとワカメの酢のもの、じゃがいもと人参の味噌汁、雑穀ご飯
おすすめ献立のレシピは『妊婦さんの食事ナビ|妊娠初期におすすめのレシピ特集』に掲載していますので、ぜひ作ってみてください!
妊娠中期の理想の献立
中期は、食欲も戻って食べ過ぎがちです。
必要なエネルギー摂取量は増えますが、塩分や糖分の摂り過ぎに気を付けて献立を考えてみてください。
朝食もしっかり食べよう!
妊娠中期になると、必要な1日のエネルギーは妊娠前に比べて+250kcalと増えます。
2,200kcal(18〜29歳)
2,250kcal(30〜49歳)
1日3食+おやつで考えると、3食は600〜700kcalを摂る必要があります。
ですが、朝食を抜いてしまうと、2食で900〜1,000kcalも摂らなくてはならないため、エネルギー不足になってしまいます。
朝食は体内時計を整えるためにも重要ですので、しっかり食べるようにしましょう。
お弁当にはプラスαを考えて
妊娠中期は産休前で出社している妊婦さんも多く、ランチはお弁当という人も多いかと思います。
ですが、小さめのお弁当だけだとカロリーも栄養も足りないため、プラスαで補うようにしましょう。
フルーツやヨーグルト、スープを追加し、必要量をしっかり満たしましょう。
バランスよく栄養を摂りたい人はマタニティスープもおすすめですよ。
マタニティスープのことは『妊娠中の食事の悩みに朗報!栄養バランス抜群のマタニティスープとは?』の記事をご覧ください。
塩分の取り過ぎには注意して!
妊娠中期は食欲が出て、体重も増えがちに。
しかも、濃い味付けにすると、塩分の取りすぎで妊娠高血圧症候群にもなりがちです。
とくに外食やお惣菜は薄味を心がけて、食べ過ぎに注意しましょう。
また、貧血にもなりやすいので、鉄分を積極的に摂るようにしましょう。
そこで妊婦さんの朝食におすすめなのが『ほうれん草と卵のサンドイッチ』。
ほうれん草を炒め、塩・こしょうで軽く味付けし、そこに溶き卵をいれて混ぜ、炒り卵にしたら、軽くトーストした食パンにハムと一緒に挟みます。
ほうれん草とハム、そして卵のみなので、いつでも簡単にできますよ。
塩分を抑えつためにも、ハムやベーコンの塩味をいかして、鉄分や葉酸が豊富なほうれん草は日常的に食べるようにしましょう。
外食での注意点とは
妊娠中期にもなると、大きくなるお腹と仕事の両立で疲労感を感じやすくなり、手作りの食事ではなく外食も増えがちになります。
外食をするときは、栄養がバランス良くとれる和食を中心にして、塩分に気をつけてメニューを選ぶようにしましょう。
外食の選び方については『妊娠中も外食を楽しみたい!妊婦の外食の選び方・食べ方』を参考にしてください。
理想の朝食・昼食・夕食
おすすめ朝食献立
チーズトースト、温野菜サラダ、ミルクコーンスープ、グレープフルーツ
おすすめ昼食献立
レバー卵とじ丼、ほうれん草のナムル、ワカメとえのきのスープ
おすすめ夕食献立
鮭のホイル焼き、さつまいものレモン煮、豆腐の味噌汁、雑穀ご飯、カルシウムふりかけ
おすすめ献立のレシピは『妊婦さんの食事ナビ|妊娠中期におすすめのレシピ特集』に掲載していますので、ぜひ作ってみてください!
妊娠後期の理想の献立
後期になるとお腹がどんどん大きくなり、胃や腸が圧迫されるため、たくさんの量を食べられなくなったり、便秘に悩む妊婦さんも多いかと思います。
また、体も疲れやすくだるくなりがちなので、しっかり栄養が摂れて簡単に作れるメニューをたくさん用意しておくと安心です。
飲むだけで野菜や果物の栄養が摂れるスムージーはおすすめのメニューです。
自分の好きな食材を選べるので、飽きずに続けられますよ。
早起きと朝食は習慣化しよう!
妊娠後期になると産休に入ったりして生活リズムが乱れがちになります。
また、身体のだるさもあり、遅くまで寝ていることで朝食を抜いてしまうことにも。
ですが、後期に必要な1日のエネルギーは妊娠前に比べて+450kcalと増えます。
2,400kcal(18〜29歳)
2,450kcal(30〜49歳)
朝食を抜いてしまうと、必要なエネルギーも不足してしまうことになります。
後期はおなかの赤ちゃんの脳や骨が発達する重要な時期であり、この時期にエネルギーが不足してしまうと赤ちゃんのIQ(知能指数)にも影響してしまいます。
体内リズムを乱さないためにも、早起きと朝食は習慣化するようにしましょう。
ミネラルを摂ろう!
骨のミネラルといえばカルシウムが有名ですが、カルシウムには兄弟ミネラルと呼ばれている「マグネシウム」があり、両方をバランス良く摂ることが大切です。
さらには、骨の成長にはビタミンDも必要ですので、偏りのない食生活をすることが大切です。
魚を食べよう!
妊娠20週を過ぎたころから、赤ちゃんの脳は急速に成長をし続けます。
それに伴って、脳の成長に必要なDHAの量も増え続け、それは生後2歳過ぎまで続きます。
ですが、残念ながらママの体の中では作り出すことはできません。
DHAは魚に豊富に含まれているため、積極的に摂るようにしましょう。
汚染が心配な人は、汚染度の低い魚を選ぶことが大切ですので、魚の種類については『妊娠中は魚に注意が必要?妊婦と魚の気になる話』をご覧ください。
おやつで足りないものを補おう!
妊娠後期には2,400kcalを摂るためには、3食+軽食が必要です。
おなかの赤ちゃんのためにも必要な栄養素も増えてきますので、体重の増加をみながら食べるものを考えて選ぶようにしましょう。
赤ちゃんの脳の発達に大切なオメガ3脂肪酸は、魚以外ではクルミに多く含まれています。
理想の朝食・昼食・夕食
おすすめ朝食献立
ちんげん菜とツナのソテー、納豆昆布、胚芽米ごはん、はちみつヨーグルト
おすすめ昼食献立
ベーグルサンド、卵野菜スープ
おすすめ夕食献立
鶏肉と野菜のトマト煮、じゃがいもとコーンのミルクスープ、玄米ごはん、みかん
おすすめ献立のレシピは『妊婦さんの食事ナビ|妊娠後期におすすめのレシピ特集』に掲載していますので、ぜひ作ってみてください!
最後に
妊娠中は便秘や貧血、冷え、むくみなどのいろいろなマイナートラブルに悩まされることも。
適度な運動や入浴も大切ですが、やはりマイナートラブルの解消には食事が一番です。
理想は今回のレシピを参考にしていただき、ぜひ毎日の食事に役立ててくださいのですが、毎日、毎回しっかりと考えた料理をするのは大変かもしれません!
「体調が悪くて料理するのがつらい…」
「料理が苦手だから、毎日するのは難しい…」
「もっと手軽にもう一品増やしたい…」
なんて思ってしまうことも。
そんなときは、お湯を入れて簡単に飲めるマタニティスープで葉酸・鉄分・カルシウムなどの栄養がしっかり摂れるので、上手にとり入れてみましょう。
マタニティスープについて『妊活・妊娠中・産後ママの栄養に最適!話題のマタニティスープをご紹介♪』の記事でもご紹介していますので、ぜひご覧ください!
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なぜ葉酸はスープで摂るの?
①サプリメントより2倍もカラダに吸収されやすい!
栄養は口の中(とくに舌下)からも吸収されやすく、胃や腸で吸収されるサプリメントよりもスープの方が栄養が効率よく吸収されやすいのです。
②お腹を温め、冷えを解消!
お腹には、“第2の脳”とも言われるほど重要な臓器である腸があります。
温かいスープでカラダの中から温めて冷え対策をしましょう。
③朝スープでカラダを目覚めさせ、免疫力をUP!
36.5℃の体温が1℃下がると、免疫力は約3割も落ちるという説があるほど、体温と免疫力は密接に関わっています。
朝に温かいスープを飲むことでお腹(とくに腸)を温めることでリンパ球の働きが高められ、免疫力がアップすると考えられます。

Yuko
Mama writer
2人の男の子のママです。まだまだ戸惑う育児、時間に追われる家事ですが、夫婦で協力して忙しいながらも今しか味わえない日々を楽しめるようにしています。記憶に残るライターとして皆さまにお届けしていきます。
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